みきほ氏ブログ

川崎在住、トリリンガル。日本にくる外国人観光客事情と対応術、インドネシア・マレーシアまわりのことを中心に書いています

ピースボートという感覚の共同体

希望難民ご一行様 ピースボートと「承認の共同体」幻想 (光文社新書)

希望難民ご一行様 ピースボートと「承認の共同体」幻想 (光文社新書)

気になっていて、知り合いのおーもりくん(@nunmori)に読んだやつをインドネシアまで送ってもらった。大感謝。近いうちにおーもりくんにはなにか送ります。
ずばりルポ・ピースボート

「いろんな観光地を一気に見て、ついでに世界一周できる」ピースボートというのは魅力的で、私もいつか乗りたいなあと昔思っていた。私の両親も、もともと世界遺産を見てみたいと想いが強く、さらに私や私の実家で寝泊まりする留学生の影響かで、退職後ピースボートに乗りたいと話している。
私の古い親友の一人がピースボートに乗るためにポスター張りを一時期やっていたこともあり、「ピースボート」には興味あり、なんとなくどんなことをやっているかはなんとなく知っているつもりだったけど、結構見当はずれでした。

「感覚の共同体」とか、学生だけじゃなくいろんな仕事をしている社会人が集まり、そこで構築したソーシャルキャピタルとか、夢フェスの要素が強いじゃないか。
夢フェスは夢フェスで美しい共同体だと思うけど、外部の人に対する妙に排他的な感じに違和感を覚えていた。本書を読んで、あれは感覚の共同体と言う要素が強いものだと思った。

ルポで描かれている9条をもてはやす政治性は気持ち悪いと思った。9条云々を突然降って出てきた日常に結びつけさせられている雰囲気も気持ち悪いと思ったし、それを受容できる、いい言葉で言えば「柔軟性」、悪い言葉で言えば「思想の主体性のなさ」に違和感を覚えた。後半で筆者が9条云々は一体感、テンションを上げるための材料に過ぎないという書かれ方をされていて、納得するのと同時にすごい違和感を覚えた。

船に穴があくなど安さ故のトラブルや、若者の「感覚の共同体」などを知り、正直親にピースボートに乗って欲しくないなあと、なんとなーく思った。


とは一通りなんとなくピースボートを気味悪がるように書いたけど、わたしはインドネシアで就職せず、日本で就職して閉塞的な日常を送らざるを得なくなっていたら、観光目的以外の「自分探し」型にでピースボートに乗る「希望難民」の若者の一人になっていたと思う。
日本ってそういう社会だよ。

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