みきほ氏ブログ

川崎在住、トリリンガル。日本にくる外国人観光客事情と対応術、インドネシア・マレーシアまわりのことを中心に書いています

ジャカルタクシー #3 ディズニープリンセス級のスピード婚

 

4月1日、ブルーバードタクシーのスワルノさん(38)クマンのカフェモンド(ブログhttp://ameblo.jp/shirukodayo/)→グランドインドネシア付近 3万8千ルピア 

 両親ともジャカルタ生まれ、本人もジャカルタ生まれ。子どもが4人、妻が専業主婦。結婚の経緯がまるで某ディズニープリンセスでびっくりしたんで、後述します。
 午前7時〜午後11時勤務の長時間、目標額は毎日60万ルピア(6000円)。そのうち手元に入るのは10万(1000円)程度。家族5人を養うため高めに設定している模様。

 技術高校(SMK)卒業後、23歳からずっとブルーバードタクシーの運転手。ブルーバードを選んだ理由は「評判が良く利用者から信頼されている」ことで、ブルーバードに15年も勤めているベテランであることを誇りに思っている様子。

 ブルーバードはジャカルタ「地球の歩き方」などでも推薦されている安全と言われているタクシー会社。バリやバタム、スラバヤなどの地方都市にもあります。ブルーバードが地方に展開する際、地元のタクシー会社が「客が取られるから営業許可発行するな」と反ブルーバードデモを起こすこともあります。

<気になった話・スワルノさんのスピード婚>

 奥さんとのなれそめを聞いた時、スワルノさんの行動力に脱帽した。「ぜひ日本に紹介してくれよ」と言っていたので、遠慮なくさせていただく。

 スワルノさんが結婚を意識したのは27歳になってから。「中部ジャワ州ソロの女性は理想的」という評判を頼りに、なんとわざわざバスに15時間以上揺られてソロへ向かった。

 「ソロの女性は、男を理解し、尊敬し、家で子どもの面倒をよく見るということで知られていた。じゃあソロでヨメ探しをするかということで友達と旅行を決行したんだ」。なんたる肉食系。その行動力にまず驚きました。

 「で、いいなって子見つけた」当時19歳のスリさん(今の奥さん)だ。「ディスティニーさ。『僕は君が好き、君も僕が好きか?』『じゃあ、結婚しよう』って話がまとまった」

 話がおとぎ話シリーズ並みに急すぎて頭がついてこなかったが、スワルノさんは「運命の出会い」の翌日には結婚することで合意し、婚約者の両親から結婚の許可をもらったという。

 その後スワルノさんはジャカルタに戻り、両親に「ソロの娘と結婚したい」と告げる。今度は両親と3人でソロの娘の家にあいさつに行った。「運命の出会い」を果たしてから1週間後に両家ご対面を果たした訳だ。そこで結婚式や結納金についての話をまとめた。出会った1カ月後には、二人は正式な夫婦となったという、ちょっと信じ難いスピード婚だ。

 

 同年代の日本の男性たちは、恋人の親に会うのに気合いがいるとよく話す。スワルノさんはどうだったんだろうか?

みきほし「スワルノさん、会ってすぐの女性のご両親に御挨拶にいったんだよね。怖くなかったの?」

スワルノさん「怖くないよ、だって自分の妻となる人の親だもの」

なんだか肝が据わってる。

みきほし「じゃあ、自分の大切な娘が、昨日会ったばかりの男と結婚したいって言い出したら嫌じゃない?」

スワルノさん「ぜんぜん問題ない。挨拶に来る時、自分と妻が、その男が問題ない男かちゃんと見極められると思う。それに、自分の娘の目を信じている」

あ、なんだかかっこいい。

 

 これくらい結婚にアグレッシブな男性は稀なのか、それともけっこういるのか…。スワルノさんとスリさんの間には4人の子どもがいるそうです。このスピード婚、かつ子どもを多く生むというケースが多いのであれば、そりゃジャワ島の人口密度はどんどん上がって行く一方だろうなあ。

 日本でスワルノさんのような度胸ある人が増えたら、少子化問題はちょっとは解決する、気がする。