飲食店の外国人対応コンサルティングをはじめました
今週のお題「今の仕事を選んだ理由」
昨年半ばから、「訪日インバウンド対応総合研究所」という仰々しい名前の組織を立ち上げ、「訪日外国人相手の客商売をしているけど、どうコミュニケーションとればいいかわからん」という事業者向けにアドバイスみたいなことをしています。
いまのところ、メインは飲食店事業者と民泊(とりわけAirbnb)やりたいという人。
理由は、大きく2つ。
- 外国人観光客が、日本語がわからないのに日本の常識を求められ、めっちゃ戸惑っていること
- 自分のノウハウを活かせそうということ
そして海外で自分が同じ立場だったときに、いろんな人に助けてもらったから、というのも大きいですね。
外国人を困惑させるハイテクトイレの「日本語のみの表示」
いま、ものすごい勢いで外国人観光客が増えています。少子化・市場縮小の日本にとっては有り難い現象であることは間違いありません。
「お・も・て・な・し」、なんて言葉があちこちで使われるようになりましたが、じゃあ日本の街は外国人にとって観光しやすいでしょうかね。ええ、そんなことはありません。英語は話せる人は少ない。それどころか、英語表記さえ少なく、日本語のみの表記ばっかり。タイを旅行したことがある人なら分かると思いますが、見たことのない文字の表記しかないところを旅するのって、かなりストレスフルです。文盲の人ってこんなかんじなんだろうなあ。
私は一時、インドネシア人実業家の日本ビジネス視察アテンド通訳をしていたのですが、そのときみなさん困っていたのはトイレでした。日本のトイレはハイテクすぎて、どのボタンを押せば流れるのかわからない。どのボタンがなんなのかわからない。
その上、最近は非常用ボタンもあるので、誤ってそちらを押して警備員がやってきて(日本語で)叱られる、という騒ぎも起こしたことも。
日本人はKYぎらい
日本側は、外国人に適切な情報提供ができていない。そのくせ、「あんなに大量の家電を持って地下鉄乗るとか迷惑だよね」「発車間際の新幹線からは離れて!ここで身を乗り出して写真とるとか非常識!」とか「居酒屋夜の営業なのにアルコール頼まないでラーメン一杯しか食べないのに2時間も居座るとか非常識」とか、日本の常識を押し付けるきらいがある。
日本人もシャンゼリゼ通りで鼻をすすってパリジェンヌたちのひんしゅくを買っていたものです。外国人が日本の常識わかんないのは、当たり前。だけど、日本人って、「言わなくても分かる」ことを是として、それが出来ない人を「空気読めない」と排除するきらいがある。これは日本人が伝統的に、「言わなくてもわかる」コミュニケーションのあり方を是としてからなんだけど、外国人観光客からしたらそんなこと知ったこっちゃない。彼らは往々にしてKYなのです。
表示で解決できんじゃないの?
お互い気持ちよく過ごせるようにするにはどうすればいいか。解決法の一つは、私たちが、日本にわざわざやってきてドバドバお金を落としてくれる外国人観光客のみなさまに、お互い困らないようにどう振る舞うべきかを明文化して伝えることです。
しかし、海外経験が乏しい人だと、どのレベルから明文化しないといけないのか、どう明文化するかということがわからない。そういう分野で、自分のような海外経験がある程度ある人間のノウハウが活きるのかな、と思った次第です。
ただ、そういう表示のノウハウ提供だけでは慈善事業にすぎない。活動を継続するために、きちんとお金をとれるだけの付加価値として、外国人集客メソッドも提供していきます。
2015年は、ラーメン店のイスラム教徒向けメニュー開発と、イタリアンの表示対応を進めてきました。2016年は、飲食店のほか、電子書籍発行や大勢の前で話すなどして情報提供していきたいなあ。
Airbnbゲストからよくある質問&回答例文集 英語ができなくてもコピペで対応可能!: 質問19選と回答例文70 1ヶ月の売上350万の民泊
- 作者: 訪日インバウンド対応総合研究所
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