みきほ氏ブログ

川崎在住、トリリンガル。日本にくる外国人観光客事情と対応術、インドネシア・マレーシアまわりのことを中心に書いています

メードさんに感謝


 うちのシェアハウスにはメードさんがいる。毎月5000円から6000円の給与で、住み込みで働いている。昔の日本の女中さんシステムにちょっと似ていて、地方出身が多い。故郷では職がないため、ジャカルタに働きに出てきているのだ。なかには小学校中退や中学校卒業という人も少なくない。

 メードさん!? なんて贅沢な! と思う人も多いけれど、その分雇用が生まれているので「アリ」だと思う。駐在の人は積極的にメードさんを雇っていいんじゃないですかね。メードさんある日本人の家庭で働いている人のメードさんは、「わたしが弟達の学費を払っているのよ!」という自負があり、相応な仕事をしようと努力してるそうな。

 一方、手癖の悪いメードもいるらしい。金はなくなるブラジャーがなくなる、そのうえ「夫も盗まれた!」という人もいるそうだ。

 家事はある程度できるけど、洗濯機の普及率が3割、冷蔵庫の普及率も2割以下のインドネシアのメードさんな訳なので、家事をやってもらうにもいろいろ問題がある。バティック(ろうけつ染め)など伝統衣装のは任せられるけど、ブラジャーの洗濯は任せられない。色物と白いものをごっちゃに混ぜて、真っ白いシャツがまだらピンクになることだってある。
 でも、お掃除は文句なしだ。週に1度、わたしの部屋をピッカピカに磨いてくれる。そのへんにちらばっている本も棚に入れておいてくれる。ただ、本を見慣れないためか、本棚の整理方法を知らないためか、上下左右背表紙関係なしにぶちこまれている感はあるけれど、一度いえばだいたいのことはなおしてくれる。
 雇い主が掃除を見張っているためか、現金がなくなることもない。まえ10ドル紙幣をしまいわすれて机の上に放置していたけども、問題なし。また、洗濯物のデニムのポケットに入れっぱなしにしておいたお金はかならず翌朝「イブ(奥様)、入れっぱなしになっていたわよ」とかえしてくれる。

 貧富の差があったかつては、かんたんにメードさんを見つけることができたけれど、ネンカンジーディーピーセイチョーリツ6%連続達成、ケーザイセイチョウのオンケーを受けチューカンソウはカクダイするため、メードさんの「なり手」が減ってきている。
 
 いままで何件かのシェアハウスに住んでみたが、うちのメードさんは最高だ。彼女達のいない暮らしは、正直考えられない。いつも本当にありがとう。こんな外国人で、彼女達にとって意味不明なものをいっぱい持ち込んでいるわたしにも親切にしてくれてありがとう。



 (上記をふまえ)メードさんのいない日本で生活できるのか、わたしはけっこう不安だ。洗濯物も自分で干してたたまなきゃいけないし、食器も全部洗わないといけない。
 日本のシェアハウスーーいまはやりのシェアハウスは、住み込みメードさんシステムを導入したらどうなんだろうか。夫からDV受けて居場所がない人、ホームレス状態になってて住所がないからいろんな手続きできない人など、居場所に困ってる人いっぱいいると思う。そういう人たちに部屋を間貸しして、家のこと徹底して全部やってもらえば、お互い(ひとまずは)ハッピーハッピーなんじゃないかな。