みきほ氏ブログ

川崎在住、トリリンガル。日本にくる外国人観光客事情と対応術、インドネシア・マレーシアまわりのことを中心に書いています

外国人観光客の「いい店予約したい」需要と、外国人&お店が抱える課題

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同じ岐阜県出身の売れっ子ライターのモリジュンヤさんが、飲食店のインバウンド需要増について書いていました。関連として、Airbnbゲスト2000人分の対応から外国人観光客のニーズを把握しており、飲食店向けに外国人対応のコンサルタントやってる人として、「こんなサービスがあったらいいな」という理想論を展開します。

 

いまや日本のレストラン情報を発信するメディアは、紙・オンラインともに、けっこうあるんです。ミシュランにしろ、各コミュニティでの口コミにしろ、SNSやらTrip Advisorにしろ、日本の飲食店が外国人相手に認知度を上げるのは、そこまで難しくないと思います。(...というのも、私が海外メディア記者出身で、外国人に飲食店の認知度をあげるコツを知ってるからなだけですけど)

外国人観光客の中から

  • 「日本らしさが感じられる雪景色を眺めながら、地元野菜の料理を食べたい」(台湾人、ベジタリアン、40代男性)
  • 「日本の食材を使った和洋折衷のメニューを食べたい。そのあと同行者の婚約者にプロポーズしたいので、個室利用したい」(タイ人、30代男性)
  • 「新婚旅行を兼ねているので、山が見える景色がきれいなところで、ちょっといいワインとフレンチを楽しみたい」(英国人、30代男性)

といった「(ホテルに入っているレストランや旅館で出されるごちそうでもいいんだけど)ちょっといい店で食べたい」需要を聞きます。で、みなさん、それぞれミシュランやらトリップアドバイザー、もしくは同じ国の旅人ブログを見て情報を集めます。しかし、外国人が実際にお店にいけるか・予約を取れるかというと、簡単とは言いづらいのです。

外国人が抱えるハードルと飲食店の事情

外国人のハードル1:時差の問題

スカイプアウトなどで国際電話の料金的なハードルは下がりましたが、欧米だったら時差の問題でお店の営業時間に電話することが難しい。

外国人のハードル2:言葉の問題

ミシュランに載っているお店はちょっと違うかもしれないんですが、一部のコミュニティで話題になっているような「知る人ぞ知る」的なお店は、英語が通じないお店が多いですね。外国人としては、日本語がわからなかったら、予約の意思を伝えるのが難しい。

飲食店の事情

こんな話題もありましたよね。

お店側からすると、外国人観光客の予約は「ちゃんときてくれるかわかんないから受けたくない」

チェーンの居酒屋だったら平気でしょうけど、席数の少ないお店ほど、外国人観光客はリスキーな存在です。10席しかない、単価1人4万円というお店で6人ノーショウやられると、打撃は大きい。

(そしてなぜか、こだわりを持って「そのこだわりを外国人におもてなしをしたい!」という志を持っている人ほど、ノーショウの客にひかっかってしまう)

 

...というのが、それぞれの事情です。

こんなサービスあればいいのに。

先日、東京ディナーチケットを紹介しましたが、本音を言うと「ちょっと惜しい」んです。

あれと同じようにコースメニューをすべて写真つきで解説し、何週間か前からの事前予約にも対応し、なおかつポケットコンシェルジュのように事前決済もできるような、そんなWebサービスがあったら、いいんだけどなあ。