みきほ氏ブログ

川崎在住、トリリンガル。日本にくる外国人観光客事情と対応術、インドネシア・マレーシアまわりのことを中心に書いています

東京がジャカルタより怖い理由4つ

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 3月にジャカルタの新聞社を退職し、岐阜でフリーライターや翻訳や通訳や企業のインドネシア進出・販路紹介アドバイザーみたいなことをしていたみきほ氏は、12月1日から東京の会社で編集職ではたらくことになりました。岐阜からは通えないので、東京に住むことになりました。

 「東京に住むことになった。東京こわい」というと、「ジャカルタに3年住んでいた人間が東京怖いとか、ご冗談を」という反応が返ってきますが、ジャカルタのほうが東京より怖くはないです。なんでか?その理由をなかば強引に4つにまとめて紹介します。

 

 これからジャカルタに住む人、ジャカルタから東京に戻る人など参考にしていただければ!

 

 

 

1)心からの笑顔がない非情社会

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 マジで東京の人は笑顔がない。こわい。デラ能面。笑い声がない。笑い声があると冷たい目がそっちをむく。

 あるのは営業用のスマイルばっかりだ。店員さんはめっちゃ愛想いいけどお客様様の無理なお願いに対しても笑顔で対応。「つくってるなーつかれないのかなー」というようなスマイル。買い物しているお客さんも眉間のしわ率が高い。お買い物=戦い みたいな雰囲気がふよふよと漂っている。

 一方ジャカルタではそのへんに笑顔が転がってる。バスでも電話でも爆笑する。停電しても爆笑する。そのときの笑顔がすばらしい。心から笑っている笑顔だ。

 店員さんは、無理なお願いしたら素直に顔に出して、お礼を言ったらにっこり笑ってくれる。客商売の割には反応悪くてイラっとするときもあるけどむしろそっちのほうが人間らしくていいと思う。

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 お買い物をしている人たちをみても、楽しんでお買い物をしている感じ。お買い物=エンターテインメント なのである。活気がある。みていてたのしい。

 

2)満員電車が非人道的

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 東京は、というか日本の鉄道技術がすごいのか、満員電車でも電車は安全に運転します。人間を押し込めるだけぎゅうぎゅうに詰め込んでドアでフタをする。そこに詰め込まれた人間にとって、車両内は非人道的な空間としか言いようがない。つらい。

 

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 一方、ジャカルタの主な公共交通機関はバス。

 庶民の足であるコパジャ、メトロミニはドアがないので、東京の電車のように押し込めるだけ人を押し込んだ、というようなバスはそうそうない。あるっちゃあるけど、ドアというフタがないので、ドア付きのものより密度は小さい。

 また、最近は料金が値下がりした国鉄の利用者が多いようですが、エコノミー車両の場合こちらもドアがない。「こんな満員電車に乗るくらいだったら屋根にのぼるわ」っていう果敢な乗客が車両外にいくことにより、車両内の密度は必然的に下がる。と!!に!!か!!く!!とうきょう!混みすぎ!

 

3)あいさつをしている人が皆無

 わたしの地元の小学校では道行く人に挨拶をする教育が行き届いているようで、以前「この間仕事で岐阜にいったらすれ違った小学生みんな挨拶してくれてめっちゃいいところだと思ったわ」というコメントをいただいた。だから、東京に来て、あいさつがまったくないことにとてもおどろいた。道行く人々はあいさつをしていない。こんなに挨拶していないと、挨拶しちゃいけないように感じる。

 不動産屋さんから聞いた話だけど、東京の麻布とかにあるマンションの中では、「住民のプライバシーの保護のため、住民同士のあいさつ禁止」というところもあるそうだ。そんな話を聞いたら、犬を散歩しているおじーちゃんおばーちゃんとか、子どもを連れている若いお母さんとかに「こんにちは〜」とか言いたいけど、なんかできない気持ちになっちゃったよ。

 

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 ジャカルタではそのへんうろうろしようもんならタバコふかしてだべってるおっさんおばちゃんおにーちゃんおねーちゃんが「こんにちは〜どっこいっくの〜〜(にこにこ)」「こんな時間まで仕事かい?おつかれさん!」と、うっとうしいくらい話かけてくれる。

多分、わたしは、地域住民とこういうやりとりがあったから、3年間がんばれたんだと思う。

 

4)財産の奪い方が徹底的

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 「その辺にいるやつ手当たり次第突撃して、奪えるだけ金を奪ってやる」そんなふうに考える悪い人は古今東西どこにでもいるわけだけど、東京にいる人のほうが容赦ない。ジャカルタにいるそういう悪い人は(わたしが外国人だからか)せいぜい手持ちの財布と、パスポートとスマートフォンを転売用に盗んでやろう程度だが、東京にいるそういう悪い人は、財布の中身どころか銀行に預けてあるお金、不動産、親の財産、友達とのつながりを奪って金を搾り取ろうとしてくる。

手相を見て何個もつぼやパワーストーンを売りつけたり、少なくはない額のお布施を要求したり、その手法は際限ありません。「これ系、こんなにバラエティに富んでいるのか」と感嘆の声が漏れる。

 帰国後に東京で知り合った人の8人に1人ぐらいがなんらかの形でマルチ商法に関わっていて、そのうちの3人に1人くらいが「いまなら(ピラミッドの)上の方に入れるから」「●月はX日とX日に説明会があるから、もしその日に東京にいたら、連絡して」というようなメッセージをLINEで送ってくれる。東京の新しい出会いがこわい。

 

 

 とりあえず思いついたもんだけ書きましたが、これ以上にもたくさん怖い事はありそうです。それ以上の楽しいことが待ち受けていることを祈って、がんばります。