みきほ氏ブログ

川崎在住、トリリンガル。日本にくる外国人観光客事情と対応術、インドネシア・マレーシアまわりのことを中心に書いています

他文化強制

今日あすなる金山でなんかいろいろあって先ほどそのことにかんして1000文字か2000文字くらいでフェアトレードのこととか、世界は100人の村だったらっていう本に関してとか、いろいろ書いたんだけど一瞬にして消えた
がっかり


言いたい事要約すると

  • フェアトレードは素晴らしいし素晴らしいし素晴らしい、そして高いのはわかるけど「この品質でこの値段?」てものは買えない。ユニクロやジャスコのようにものが安くなりすぎているだけだという話もあるけど、彼らはその値段にするまでに並々ならぬ努力をしてきたのだ。
  • 個人レベルでフェアトレードの物品売買は限界がある。商社的に、あるいはボディショップみたいにやらんと焼け石に水だと思う。
  • 実際、バリに行った時バリコーヒー豆農家の人たちに「コーヒー生豆わけてくれや」ってたのんだら「なーんにつかうんだべー砂糖かけてたべるんだべかー」って言われてショックだった 彼らの飲んでたコーヒーはコーヒー風味の謎の水溶液だった これは結構ショックだったので数年後職に困ったらそういうコーヒー豆農家と喫茶店を結ぶ人やりたいと思ってる。
  • というのもコーヒーもフェアトレードもなんにもしらない人がいってる事なので寝言だと思ってください。

あとコレ

  • 物質的に豊だからって豊かな国だと思ったら大間違いだ!



公民の教科書などでよく見る、「アフリカの****のなんとかさん一家の財産」「日本の家庭の冷蔵庫の中身」比較写真
それの実物版を見ました。なかなか面白い。

ただ、こういうワールドピース貧困をなくそう的な団体の方は、『日本はこれだけものに溢れていますが、他方アフリカの貧しい国ではこれだけしかものがありません、貧しいからです』みたいな言い方をしている方が多いのですが、この時点で日本の’物が多いほど豊かである、貧しくない’という価値観/ものさしでものを見ているという事に私は違和感を覚えます。

これはマレーシアの話。
マレーシアで最貧困層はマレー人の一部だと言われることもあります。
それに関して、都市部の政治に目覚めたマレー人は「よそ者である中国人やインド人やマラヤ(マレーシア)の富を奪ったから、マレー人の中で貧しい奴らがいるんだ」と怒ったりもしています。
マレー人の言う「マレー人の貧しい奴ら」は超農村の人の事を指しています。私は主に西マレーシアで生活していて、マレーシアの中で最も貧困なのがマレー半島東部と言われているそのエリアに行く機会はなかったため、「マレーシアの最貧困層なマレー人の生活」をかいま見る事はなく、彼らがどんな生活をしているかはわかりません。
東マレーシアのマレー人の農村に行った時、設備的には‘貧乏な暮らし’だったかもしれません。それこそ、昔の日本みたいに5つの家族が1つのトイレを共用で使っているとか、電気も通らない時もあるとか、冷蔵庫が無いテレビがないとかそういうレベルだと思います。ホットシャワーはないし、キッチンのBBQで使うようなガスコンロを使うときもあるけれど、主に外でリアルバーベキュー。
でも、多分彼らは自分達を貧乏だと思ってなかったと思う。にわとり30羽放し飼い、牛肉となにかの物々交換、たまに野菜売りも歩いてきたりして、のどかなのどかな光景ですよ。そこにあったのは、「豊かな人の暮らし」と「貧しい人の暮らし」じゃなくって、「都会の暮らし」と「田舎の暮らし」だった。
あとマレーシアじゃ『都会暮らし』と『田舎暮らし』じゃ、後者の方がめちゃくちゃ幸せそうだった。ホットシャワーもないし、夜は牛とかえるの鳴き声がうるさいし、冷蔵庫も無いし、ぶっちゃけ医者までのアクセスも悪い。でも自殺もないと思う。なんとなく。


だから、「アフリカのなんとかさんちの一家の財産はこんだけですけど、日本はこんなにものがあふれています、日本は豊かな国なんです、ものがないアフリカはかわいそうですね」っていうのは思い込みもいいところだと私は思ってる。
そしてなによりも『自文化強制』だと思う。