みきほ氏ブログ

川崎在住、トリリンガル。日本にくる外国人観光客事情と対応術、インドネシア・マレーシアまわりのことを中心に書いています

マルチ化した親友はトンデモを発信するようになったし、トンデモ信者はマルチっぽいことやってる

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ひたすら応援している記者さんがいる。医学部で6年間学び、社会派ネットメディア記者として頭角を現している朽木誠一郎さんだ。ご本人にはニタサカアツシの結婚式2次会でお目にかかった。握手求めればよかった。

その朽木さんが、すごくいい記事を書いてくれた。読み進めながら、何度も「これを書いてくれてありがとう」「言語化してくれてありがとう」「こんなにわかりやすく事実を切り取ってくれてありがとう」と思った。ほんとうにありがとう。

前回の記事で書いたように、わたしは親友が、カイロプラクティックの皮をかぶったネズミ講に囲い込まれ日本語によるコミュニケーションができなくなり、現在絶縁状態にある。

ちょっと朽木さんの記事とこれを読んでから、↓すすめてくれたまえ。

mikihoshi.hatenablog.com

朽木さんの記事内のBさんに、未来の元親友をみた。「家庭環境」「自己肯定感」....彼女と重なる要素があった。むしろ「Bさんは未来のマコちゃんでは」「朽木さん未来から来たのかな...」とも思った。ゾクッとした。

ときどき、親友との思い出を見つけたとき感傷にひたってツイッターとかでこの親友についてつぶやいてしまい、会ったことのない知り合いが「時間が解決してくれる時もあります」みたいに寄り添ったコメントをくれていた。しかしこのBさんの例を知り、「あっこりゃマコちゃんは永遠に戻ってこないかもしれないな」とも思った。まあ、やっぱり、これが現実だ。

マルチ化した親友はトンデモ発信するようになった

まんがにも書いたとおり、彼女もやはり、SNSで違和感を感じる医療情報をシェアするようになった。ロキソニンはNGとか子宮をあたためると妊娠しやすくなるとか。また、骨盤調整はなんにでも効くらしい。骨盤を調整すると妊活に効く、骨盤がゆがむといろいろ大変、骨盤調整でガン予防、骨格ケアで子供のおねしょがなおる、じんましんがなおるなど。すべて善意によるシェアらしい文面だった。

トンデモ信者はだいたいマルチっぽいことをやっている

妊娠による様々な症状で会社員を辞め、今の事業の準備をしていたときも、トンデモ科学を信仰するおじさんたちに出会った。東京でのネットワークがなくて困っていたとき、知人が「善意で」紹介してくれたのが、マルチっぽいECシステム「コムピータウン」を広める人たちの集まりだった。

集まりの中でみな口々に、ステロイドdis、福島野菜disをはじめる。どういう会話の流れかは忘れたが、わたしは無痛分娩をしたい話をしたら、非難ごうごう。すごく反対された。「あっこれマンスプレニングだ」と思いながら、親切な彼らは出産の痛みに耐えたことないくせに、「痛みを乗り越えてこそ母親になる」系の話を教えてくれて、わたしは場の空気を読んで従順なふりをした。みんな「善意」でいっているのだから。

 

似たようなケースはあとふたつあった。N=3集団、だけどその3集団に属する人間は100人以上だと思う。マルチっぽい活動にどれだけ真剣にやってるかも個人差があるけど、なにかしらかかわっている。

朽木さんの記事の意味

記事内ではN=1に過ぎない。でも、このBさんまでは傾倒していなくても、読む人は「こういう人」の心当たりがあるのではないか。だからN=1じゃない、特殊な例ではなく、知らないだけでそこらじゅうにある話なのかもしれない、と「自分ごと」として考えられる。

「こういう人たちにはそういう傾向がある」ということを文字化してくれたのに、とても意味がある。対策を練るのは、これからだ。すぐにできることではない。でも、5年後10年後、体系化された対策が確立しているかもしれない。

そのために、わたしができることはなんだろう。これも、時間かけて見つけていこう。

トクホやブルーベリーの話からも、度合いは異なれど、自分の中にも「こういう人たち」的要素はある、ということを思い知らされた。ここにもヒントがありそうだ。ゆっくり考えよう。

 

 

 

以下、余談。

親友が、あの組織に囲い込まれたのは、わたしが帰国して会った時に「カイロプラクティック気になってる」って言ったからだ、と自責の念に駆られていた。ハルオサンの記事から、彼女の職場の人間関係の話、承認欲求、家族環境などを思い返すと、「わたしがいなくても、カイロプラクティックじゃなくても、遅かれ早かれ何かそういうのに囲いこまれただろう」という結論になり、自分を責めることは前より減った。