みきほ氏ブログ

川崎在住、トリリンガル。日本にくる外国人観光客事情と対応術、インドネシア・マレーシアまわりのことを中心に書いています

年上の人からの執拗なクソバイスを思い出した話

www.yusukeyonezawa.com

はてなブログのトップページからこちらの記事に出会いました。ちょっとした思い出話をします。

 

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たとえば、年上の人たちが「そんなの無理だ・やめておけ」と言ったりします。
その人は、あなたがその挑戦に破れて失敗すること、そして、その失敗があなたを大きく傷つけることを心配してそう言ってくれているのです。
彼は彼の経験上、あなたの挑戦が失敗に終わると思っているのです。
でも、その人が「無理だ」と言うのは、「その人にとって無理」だっただけで、あなたには可能かもしれません。
その人にとっての限界より、あなたの限界がもっと遠いところにある可能性はじゅうぶんにあります。
ときには、彼らの「無理だ」という言葉が、可能性に溢れた若さへの嫉妬からくるものでありさえします。
たとえその人の言うように、あなたが失敗したとしても、その失敗したところから、次の挑戦をすればよいだけの話です。
失敗して、傷ついて、だいじなものを失って、そして、そこからどうするのかこそが、あたらしい価値を生み出せるかどうかなのです。 

私が大学卒業を控え、「新卒、ジャカルタで新聞記者」という、当時一見クレイジーな就職先を選ぶかどうか迷っていたとき、二人ほど「やめておけ」という人がいた。 ひとりは40代の男性で、もうひとりは当時2−3歳年上の社会人の女性だった。その二人は、いかにその選択肢が危険か、あるいは私のような不完全な人間にその選択肢が向いていないか、というような、心配ベースの助言をくれた。

結局、わたしは一見クレイジーな就職先を選ぶこととなる。ほとんどの人は「がんばれ!」とか「あなたらしい選択!」とかエールを送ってくれたけど、例の女性だけは最後まで執拗に、考え直すべきだとか、お前はあまちゃんだ、仕事をなめてるのか、日本で通用しない人間は海外でも通用しないとか、執拗にクソバイスを送ってくれた。とても執拗で、mixiメッセージでブロックするまで送ってくれた。実に執拗で、おどろいた。なんであんなに執拗だったんだろう。どんな選択肢をとれば彼女は納得したんだろう、と今でもぼんやりと思うときがある。

そしてその一見クレイジーで、私のキャリアの根幹となった就職先を選んで、いまのところ後悔していない。こんなのは結果論でしかないけれど、あの就職先を選んだから、いまの仕事があり、結婚相手があり、そして子どもがいる。いまのところ、私はこれらの副産物をよろこんでいる。いまのところは。

クソバイスを送る人は、もちろんこれらの副産物を想定はしていなかったと思う。無責任に、「私だったら」という過去の自分ベースで、未来の世相も予測しないで、ものごとを話しているだけだ。

この考え方は、未来の自分にも戒めておきたい。年を重ね経験を積むことで、自分より若い人に、無意識のうちにクソバイスをしてしまうかもしれない。せめてクソバイスをするときは「過去の私だったら」という枕詞をつけるなどして、受け取り手のプレッシャーを軽くしたいなあ。


★6年前に同じようなことを書いていた...

mikihoshi.hatenablog.com