ASEANから4カ国ファッション傾向比較
今年も行ってきました、インドネシア最大のファッションの祭典・ジャカルタファッションウィーク。
例年は11月の第一週土曜日から翌週の金曜日までですが、今年はインドネシアのパレンバン、ジャカルタで東南アジア選手大会(SEAゲーム)、バリでASEANアジアサミット(+日本、中国、米国で東アジアサミット)が開かれており、それにあわせてやりたいということで一週間おくれました。「ASEAN諸国の政治はバリで、スポーツはパレンバン(ジャカルタでもだけど)、ファッションはジャカルタで盛り上がっているんだ」というのがコンセプトみたいです。
オープニングにはインドネシアのデザイなーだけでなくタイ、シンガポール、マレーシアのいわゆるASEAN中心国が参加。
四カ国のデザイナーのファッションが、それぞれの国のファッションの傾向・し好を反映させたものを発表しました。
インドネシアのファッションは、他国と比べて金銀メタルのキラキラ要素を取り入れたがるというイメージがあります。おなじイスラム教徒が多いアレーシアでも、女性があたまにつけるスカーフ(マレーシアではトドンと呼びます)は、刺繍やビーズをちょこっとだけあしらったものや、ちょっとだけレースがついたものが多いのですが、インドネシアの場合、金糸をいっぱいつかったりビジューをいっぱいあしらったものが目立ちます。またスカーフをかぶった上に伸ばしている髪を盛り上げて、そこにかんざしのようなかんじでビジューのついたものを巻き付けている富裕層の女性もいます。もちろんバティックやバティックのモチーフなんかもうまく取り入れています。
デザイナーのビヤンさんは、Tシャツ一枚600円代から数十万円のウェディングドレスまで、いくつかのファッションブランドを展開している人です。わたしもこの人のブランドの一つ(X) SMLもチェックするお店の一つ。
■タイ
タイはオレンジと紫の組み合わせ!というような元気な色同士を組み合わせるイメージがありましたが、今回披露された TUBE GALLERYさんのものもはっきりした色の組み合わせが多かったです。絵の具の色そのまま使っているかんじ。
タイ(バンコク)には何度かいったことありますが、若い女の子達はココまでではないにしろはっきりした色づかいのファッションだった覚えがあります。
レモンイエローと水色の組み合わせは日本ではまあ見ないよなあ...
タイはオレンジよく使うイメージ。お坊さんも袈裟の色オレンジだしね。だからかな。
■シンガポール
多民族国家でありなおかつ近代都市シンガポール。外資のファッションブランドがいっぱいはいっていることもあり、欧州のし好がかなり繁栄されているという印象を受けます。日本に近いと言えばそうですが、マレーシアやインドネシアは国産のバティック、タイは国産のドレスを着てるけど、シンガポール人はユニクロや無印やフォーエバー21やH&Mを着ている。
ので、今回Ashley Ishamさんのデザインのアウトフィットの数々は「???」という感じがした。ヘッドドレスがすごい。ブタウィ?というようにつんつんになっている人もいたし。
でもみんなシンガポールの人はAshley Ishamさんのコレクションのごとくひざ上のスカートやワンピースだ。そして美脚が多い。あんなに冷房が寒い国なのになあ…
■マレーシア
多民族国家マレーシア、こここそ国としてのファッションがみえづらいでしょう。サリー着たまつげくりくりのインド系美女とノースリーブホットパンツの華人系のおねーちゃん、トドンかぶったまつげ長いマレー系のひとがファッション統一できるはずがない。
ので、どうも今回の BERNARD CHANDRAN氏のコレクションが「マレーシアを代表する」というのが腑に落ちませんでした。なんかえらそうなかんじですが...なんかしっくりこない...