みきほ氏ブログ

川崎在住、トリリンガル。日本にくる外国人観光客事情と対応術、インドネシア・マレーシアまわりのことを中心に書いています

「民泊の前にラブホ活用」⇒もう現場では使ってます、という話

ホテル1万室不足、という数字には驚きでした。

はてブブコメに、「ラブホを使えば」というのがあったけど、実際現場のニンゲンはすでにラブホも使っているという話を聞きます。今日の話は全部伝聞です。

ビジネスアテンド通訳からみたラブホ活用法

ビジネスアテンド通訳という仕事をする中で、たまに外国からいらっしゃるお客さんに「宿泊施設とっておいてくれないか」「例の展示会の同行者が2人増えたからホテルあと2室頼む」と依頼されることもあります。

依頼された側は、じゃらん楽天トラベルを駆使したり、いつも使っているホテルに電話したり頼み込んだり奔走します。しかしこのホテル需要増、正式に法人利用提携していない限り、予約をとること自体が難しい状況です。そこで、カプセルホテルやラブホテルの活用に行き着くのです。

といっても、ラブホは予約ができないので、客室の確保と言う視点では難しいですね。また、お客さんの立場からしても、微妙ですよね...依頼して予約してもらった宿泊先が売春現場の可能性もあるラブホだったら。

なので、まず、前もってラブホ経営者側に事情を説明するなり契約を結ぶなりして、「予約権」みたいなものを勝ち取る。

そして、外国人出張者のお客さん側にも、日本のホテル不足が異常なこと、予約できたホテルはそういう場所であること、こういう事情なので自由に退室ができないこと、当日空いている部屋をあてがうので、どんな部屋があたるかわからない(つまりSMルームかもしれないし、部屋に入ったらエロビデオが流れているかもしれない)こと、などを説明して納得してもらうそうです。

なかなか大変、というかめんどくさそう。私だったらやだなあ。

そのほか、「あの人(ビジネスコーディネーターさん)、東京ビックサイトまでタクシー40分圏内のラブホ事情に詳しいらしいよ」という話も聞きました。コーディネーター業の上で、お客さんの要望を満たすホテル事情に詳しくなった結果なのか、それともただのデートの達人なのか...たぶん、前者。

ラブホは誰でも案内していいわけじゃない

とはいえ、あくまでこれは、プーなんだか旅人なんだかわからない個人事業主的な働き方をしている外国人出張者のみに通じる手法ですね。

プーなんだかバックパッカーなんだかわからない個人事業主的な動きをしている日本人の中にも、カオサンストリートやジャラン・ジャクサに泊まるっていう人、いますし。

だけど、ラブホテルのようないかがわしいホテルに案内するなんて、できない人たちがいるのです。
日本で言う三菱グループやら住友グループやらに相当する、インドネシアでいえばサリムグループのような財閥系企業の代表として来日するような人たちには、少なくとも私はそんな対応できません。

ええ。彼らをラブホテルのようないかがわしいホテルに案内するなんて、とてもできない。

「アメリカの大学出てアメリカの某有名企業でエンジニアとして働いていたけど、叔母に頼まれてインドネシアに戻って、今サリムグループ企業の役員やってるんだ!」という経歴の、インドネシア版慶応ボーイみたいな人に、「あなたがお好きなリッツカールトンはとれなかったんですゥ〜」なんていってラブホテルなんか案内したらどんな反応するだろう。
商談相手だったら商談打ち切りだろうなあ。通訳アテンドだったらもう次の指名はなさそう。

というわけでAirbnbの需要はありそう

というわけで、いかがわしい部屋ではないし、確実に予約ができるという点でも、ゲストとしても民泊物件のがうれしいんじゃないかなあ。私だったら、どうせ泊まるんだったらエロビデオな雰囲気の部屋より、レオパレス的な一室をまるまる貸してもらった方が、ほっとできる。

このほど書き上げましたAirbnb電子書籍Airbnbゲストからよくある質問&回答例集」では、2000人以上のお客さんからの質問をもとに書いています。その中で、「ああ、この人明らかにビジネス出張者だわ」と推測できる方が2−3割はいましたよ。(もちろん、場所や間取りによってかなりばらつきがあります。名古屋の1DKはビジネス利用が多いかも)

というわけで、Airbnbに興味がある方、興味があるけど英語に自信がないという方におすすめな本を書き上げましたので、参考にしていただければ幸いです。