みきほ氏ブログ

川崎在住、トリリンガル。日本にくる外国人観光客事情と対応術、インドネシア・マレーシアまわりのことを中心に書いています

ファッション(あるいはブーム)としてのダイバーシティ

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インターネットで読んだ文章の感想です。モノカルチャーな日本社会と多様性について書いています。

 

toianna.hatenablog.com

「多様化ブーム」という形容が、言いえて妙だ。女性社会進出からはじまり、セクシャルマイノリティ、そして私が掲げている外国人受け入れ云々も、「多様化ブーム」のなかの一つといえそう。

ここのところの「多様化ブーム」の声の大きさが大きいほど、今までの日本社会がいかにモノカルチャーだったかが浮き彫りになる。でも冷静に眺めてみると、モノカルチャーだったんじゃない。いろんな人がいたけど、マジョリティ側がそういうひとたちの声を黙殺してきただけだよね。ダイバーシティを掲げる社会というのは、いままで生きづらかった人たちを生きやすくしてくれる。それはとてもいいことだ。だけど、モノカルチャーのメインストリームに乗っかていた、いままで「ふつう」と呼ばれてきたマジョリティ側の人にとっては、今まで排除してきた人たちと共存しないきゃいけないから、生きづらくなる。

組織・企業でいえば、ダイバーシティが無理なという集団がどうしても存在する。「俺らの考え方以外受け付けません」という、多様性を受け付けないという集団だ。例えばガチムチマッチョの「24時間働けないやつは戦力にならないし、戦力にならないヤツはいらない」的な志向の持ち主ばかり集まめた企業。そんな会社がダイバーシティをはじめたとしても、よっぽど幹部が本気で取り組まない限り「なんちゃって」の域を出ないだろう。「最近のキーワードなんで」というノリで、ファッション感覚でダイバーシティを掲げるくらいなら、いっそ開き直って「これがうちの社風です」と主張してほしいな。他文化を認める気がないのに、ファッションとしてダイバーシティ掲げられると、ミスマッチにつながって、登場人物全員不幸になるもの。いっそ「総合職はオトコ限定」「育休明けは100%マミートラックです」などと声高に言ってもらいたいよ。

 

あーあー、多様性、多文化共生ってむつかしい。異文化理解は手間がかかるもの。だからこそ、やりがいがあるんだよ。